☆「宅建持ってるよ!」という知り合いに専任の宅地建物取引士を務めてもらう予定の方へ 

~注意点と必要な手続き~

宅建業を営む上で大切な要素の一つに、「専任の宅地建物取引士の設置」があります。ご自身で宅地建物取引士の資格を持っていない場合は、専任の宅地建物取引士を務めてくれる人を探すことが第一ということになります。どんなにお金があっても、完璧な事務所を設けても、専任の宅地建物取引士がいなければ宅建業免許を受けることはできません。

さて、宅地建物取引士の資格というのは仕組みが少々複雑です。単に資格試験に合格しただけでは宅地建物取引士としての仕事をすることはできません。

知り合いの宅地建物取引士を探していると「去年宅建受かったよ!」とか、「宅建持ってるよ!」と言ってくださる方に何人か会えるかもしれません。しかし、その方たちはもしかしたら試験に「合格しただけ」かもしれません。

宅地建物取引士の資格には、次の3段階があります。

①試験合格 ②資格登録 ③宅地建物取引士証交付

この3つの段階を終え、宅地建物取引士証の交付を受けてはじめて、宅地建物取引士としての仕事をすることができます。

具体的にどのような手続きが必要なのかはこのページで解説していきますが、専任の宅地建物取引士を務めてくれそうな人を見つけたらこう聞くようにしましょう。

宅地建物取引士証(宅建士証)を見せてください。

宅地建物取引士証を持っていなければ別途交付の手続きをとらなければならないので、宅地建物取引士証を持っているのかを確認するのが確実な方法です。ここで宅地建物取引士証を持っていなかったり、持っていても期限が切れていたりといった場合は、その人は宅地建物取引士として仕事ができないことになります。

さらに、専任の宅地建物取引士には宅建業者への「専任性」が求められています。簡単に言えば、その会社に常勤できる人でなければ務めることができません。
そのため、たとえ有効な宅地建物取引士証を所持していたとしても、その人が別の仕事をしていたり、宅建業者の本店所在地に通えない距離に住んでいたりするといった場合には専任の宅地建物取引士を務めることができません。

専任の宅地建物取引士を務めることができない例

別の会社で専任の宅地建物取引士を務めている

専任の宅地建物取引士は複数の事務所で兼任することができません。

別の会社に勤めているか、経営している

宅建業の事務所に常勤することができないためです。

宅建業者の本店が東京にあるのに、宅地建物取引士が大阪に住んでいる

日々の通勤が物理的に不可能であり、専任性が認められません。

以上のことから、専任の宅地建物取引士を務めてくれる知り合いを探すにあたっては次の点に注意しましょう。

その人が有効な宅地建物取引士証を所持しているか
その人が別の会社に勤めていないか(すぐに辞められるか)

それでは、宅地建物取引士証を所持していなかった場合、宅地建物取引士試験合格から宅地建物取引士証の交付を受けるまでにどのような手続きが必要なのかをこのページで解説していきます。専任の宅地建物取引士を務めてくれそうな知り合いがいる方や、ご自身で専任の宅地建物取引士を務めようとしている方はぜひご参照ください。

試験合格だけでは不十分! 宅地建物取引士証の交付とは?

宅地建物取引士としての仕事に従事するためには、宅地建物取引士の試験に合格するだけでは足りません。大きく分けて次の3つの段階を経る必要があります。

①試験合格 ②資格登録 ③宅地建物取引士証交付

3つ目の段階である「③宅地建物取引士証交付」を受けてはじめて、宅地建物取引士としての仕事をすることができます。言い換えると、宅地建物取引士証を持っていない人は宅地建物取引士としての仕事をすることができません。

車の運転免許でいうところの、①教習所の卒業検定に合格 ②免許センターで学科試験に合格 ③免許証交付 の3つの段階があるのと同じようなものだと考えるとイメージがしやすいと思います。教習所を卒業しただけでは車を運転してはいけないのと同じです。

専任の宅地建物取引士を務めてくれる知り合いを探していて、「宅建持ってるよ!」という方に会えた場合でも、もしかしたら資格登録が済んでいなかったり、宅地建物取引士証の交付を受けていなかったりするかもしれません。

宅地建物取引士証の交付を受けるまでには時間がかかる場合があります。知り合いの方、もしくはご自身が宅地建物取引士証の交付を受けていない場合、今どんな手続きが必要なのかしっかりと確認し、余裕をもって動けるようにしておきましょう。

試験合格から宅地建物取引士証の交付までにどのような手続きが必要なのか、一連の流れを図に表しましたのでご覧ください。

宅地建物取引士試験合格

例年では毎年10月に試験が行われ、その年の12月初旬に合格発表があります。
試験に合格すると、試験実施団体である不動産適正取引推進機構から「合格証書」が送られてきますので大切に保管しておきましょう。

試験の合格に有効期限はありません。カンニング等の悪事を働かなければ、合格は一生有効です。

そのため、宅建業に従事する予定がない場合は試験合格後特にすることはありません。

資格登録申請

試験に合格し、宅建業に従事する予定がある場合は、次の段階として資格登録をしなければなりません。

ここでの資格登録申請は、2年以上の宅建業の実務経験の有無によって流れが変わってきます。

2年以上の実務経験がない場合

登録実務講習という講習を受講する必要があります。この講習を受講することで、2年以上の実務経験をしたのと同じと扱われるようになります。

登録実務講習とは?
登録実務講習は、不動産流通センターをはじめ、LECやTACといった資格予備校で実施しています。

費用

実施団体により異なりますが、費用は22,000円ほどかかります。

流れ

1ヶ月間の通信講座と、2日間の座学で構成されます。座学の日の1ヶ月前にテキストが送られてくるので、通信講座という名の予習をしておきましょう。座学の最後には修了テストがありますが、授業をちゃんと聞いていればほぼ落ちる心配はないのでご安心ください。

修了テストに合格すれば、1週間ほど後に登録実務講習の修了証が送られてきます。この修了証をもらうことで、宅建業に2年以上従事したのと同じ扱いを受けられることになります。

申し込み

申し込み自体は、座学の日の約2ヶ月前が締め切りとなります。1年に何回か実施していますが、人気の日程はすぐに埋まってしまいます。受講できる日程が限られることが予想される場合は、早めに申し込みをするようにしましょう。

申し込みから修了までは少なくとも2ヶ月程度かかります。実務経験がない場合はこの期間についてもお気を付けください。

有効期限

登録実務講習の修了は、10年間の有効期限があります。かなり昔に登録実務講習だけ受講して資格登録はしていなかったという場合はもう一度受講しなければならない場合があるのでご注意ください。

2年以上の実務経験がある場合

すぐに資格登録の申請をすることができます。ですが、実務経験をした会社から実務経験の証明書類をもらう必要があります。

注意

実務経験は、「宅地建物取引業に関すること」でなければ認められません。不動産会社に勤めていても、経理や人事といった不動産に関わる業務以外を担当していた場合は、実務経験と認められない場合がほとんどです。

実務経験と認められた例

  • 上司と一緒に物件の内見に行った
  • 契約現場に立ち会い、重要事項にあたらない事項の簡単な説明をした
  • 契約書や重要事項説明書の作成をした
  • 不動産の決済に立ち会った

実務経験と認められなかった例

  • 不動産会社で人事部に所属し、新卒社員の採用を担当していた
  • 経理部に所属し、決算業務を主に担当していた

資格登録申請は、2年以上宅建業に従事した経験がある人でないとすることができません。「宅建業に従事した経験なんてない・・・。」という方は、登録実務講習という仕組みがあるのでご安心ください。

しかし、講習を受けなければならない分それだけ時間がかかるということにも気を付けておきましょう。

ここからは、実際の資格登録申請の流れについて見ていきましょう。

申請先

宅地建物取引士資格試験に合格した都道府県庁にて申請します。

費用

37,000円
都道府県によって、収入印紙で払う場合あれば現金で支払う場合もあります。ほとんどの場合収入印紙はその場で購入できるので、現金を持参するのが一番安全でしょう。

申請から登録までにかかる期間

申請から資格登録完了までは、30日程度かかります。また、書類の不備等で補正を求められた場合には追加で日数を要することになります。

資格登録が完了したら完了通知のハガキが届きます。宅地建物取引士証の交付申請・受領の際に使用するので大切に保管してください。

必要書類

※都道府県により異なります。こちらは東京都の場合です。

必要書類  備考 
 

①登録申請書 

 

書式が決まっているので、必要事項を記入して作成します。こちらのサイトからダウンロードすることができます。 

http://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.jp/sinsei/820-02-1-3sinseiyousiki.htm 

 

②誓約書 

 

住民票(本人のみ)※  マイナンバーが入っていないもの 

必須ではありませんが、本籍地入りのものを取得することをおススメします。 

 

身分証明書 

 

本籍地のある市町村の役場で取得する書類です。 
 

登記されていないことの証明書 

 

法務局で取得する書類です。 
 

⑥合格証書 

 

原本(提示用)とコピー(提出用)1枚が必要です。 
 

⑦顔写真1枚 

 

3cm×2.4cmの免許証サイズです。 
⑧実務経験を証明する書類  2年以上の実務経験がある  ・実務経験証明書 

こちらからダウンロードできます。 

http://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.jp/sinsei/820-02-1-3sinseiyousiki.htm 

・従業者名簿のコピー 

 

【追加で必要になる場合あり】 

・宅地建物取引業経歴書 

・業務内容証明書 

こちらからダウンロードできます。 

http://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.jp/sinsei/820-02-1-3sinseiyousiki.htm 

 

・出向証明書 

・源泉徴収票 

・被保険者記録回答書 

2年以上の実務経験がない  登録実務講習の修了証 
 

⑨従業者証明書 

 

現在も宅建業に従事している場合は必要になります。 
 

⑩印鑑 

 

認印で大丈夫です。 
☆営業に関する法定代理人からの許可書  結婚していない未成年の場合のみ 
法定代理人との関係がわかる戸籍謄本 

 ※1登録申請書の勤務先記載について

資格登録申請の時点ですでに専任の宅地建物取引士を務める業者が決まっている場合は、申請書内「◎業務に従事する宅地建物取引業に関する事項」の欄にその業者について記載し、勤務先登録をしておきましょう。ただし、宅建業免許を取得予定の会社に勤めているまたは勤める予定の場合は、空欄のままにしておきましょう。

※2住民票、身分証明書、登記されていないことの証明書の取得について

これらの書類は、ご自身でそれぞれ取得する必要のある書類です。
細かいようですが、順番としては❶住民票 ❷身分証明書 ❸登記されていないことの証明書 の順番で取得されることをおススメします。
また、これらは全て取得から3ヶ月以内のものでなければ使用できません。

❶住民票

取得できる場所

ご自身の住所地を管轄する市町村役場や出張所で取得することができます。運転免許証等の身分証が必要です。

【費用】
1通につき300円です。※市町村によって異なる場合があります。

【取得の際の注意点】
・本籍地入りの住民票を取得しましょう!
資格登録のための提出書類という点では本籍が入っている必要はありませんが、身分証明書と登記されていないことの証明書を取得する際に本籍地がわかっている必要があります。ご自身の本籍地は覚えていない方がほとんどでしょうから、住民票に本籍地を載せてもらうようにしましょう。ちなみに、本籍地入りにしても取得費用は変わりません。

・郵送請求の際は日数に注意!
市町村役場や出張所の窓口で取得すればその場で受け取れますが、遠くにあって行くことが難しいという場合は郵送でも取得することが可能です。郵送での取得については、各市町村のホームページをご覧ください。
場合によりますが、遠方であったり請求が立て込んでいたりすると、投函から手元に届くまで1週間から10日ほどかかることもあります。さらには郵便局で定額小為替を購入しなければならないなど手間も増えますので、郵送請求する場合は日にちに余裕をもっておきましょう。

・マイナンバーは記載しない!
請求時に指定すれば、住民票にマイナンバーを記載することができます。しかし、マイナンバーが記載されている住民票は申請書類として受け付けてもらえません。マイナンバーは記載をしないように注意しましょう。

❷身分証明書

ややこしい名前ですが、運転免許証のようないわゆる身分証とは異なります。破産者ではないか、成年被後見人になっていないかといったことを証明する書類です。

【取得できる場所】
ご自身の本籍地を管轄する市町村役場または出張所で取得することができます。運転免許証等の身分証が必要です。
※ここで本籍地がわかっていないと、請求先がわからなくなります。そのため、本籍地入りの住民票の取得をおススメしています。住民票を直接窓口に取得しに行って、もし本籍地の管轄が住所地と同じであれば身分証明書も一度に取得できます。

【費用】
1通につき300円です。※市町村によって異なる場合があります。

【取得の際の注意点】
・迷ったら「全て」を選択!
身分証明書は、主に次の3つのことを証明するものです。
禁治産または準禁治産(下記参照)の宣告の通知を受けていないこと
後見の登記の通知を受けていないこと
破産宣告または破産手続開始決定の通知を受けていないこと
市町村によっては、取得請求書にてこの中のどれを証明してほしいかを選ぶ場合があります。宅建業ではこれら全てを証明している身分証明書が必要になるので、全ての記載があるものを発行してもらうようにしましょう。

・郵送請求の際は日数に注意!
住民票請求の時と同様に、遠方であったり請求が立て込んでいたりすると、投函から手元に届くまで1週間から10日ほどかかることもあります。郵便局で定額小為替を購入しなければならないといった手間が増えるのも同じです。
また本籍地は住所地と違って変わることが少ないため、遠方となり郵送請求をしなければならなくなることが多いです。
こちらも郵送請求する場合は日にちに余裕をもっておきましょう。

❸登記されていないことの証明書

【取得できる場所】
・窓口で取得する場合
住所や本籍地に関係なく、全国の後見登録課がある法務局で取得できます。

・郵送で取得する場合
住所や本籍地に関係なく、東京法務局でのみ取得できます。

【費用】
1通につき300円です。収入印紙で支払います。

【取得の際の注意点】
・書き間違いに注意!
登記されていないことの証明書の取得方法はなかなか特殊で、証明事項を記載した申請書をそのまま複写して証明書に落とし込みます。申請書に記載する事項は氏名、生年月日、住所、本籍地です。記載が間違っていたとしても法務局は訂正してくれないので、住民票や身分証明書を先に取得して内容を確認しながら記入すると良いでしょう。

・成年後見の扱いの有無に注意!
窓口で取得する場合は、成年後見事務を扱っている法務局でしか取得ができません。
東京の場合は「東京法務局」、埼玉の場合は「さいたま地方法務局」、神奈川の場合は「横浜地方法務局」といったように、各都道府県でも限られた法務局でしか扱いがありません。
窓口で取得するという方は、登記されていないことの証明書が取得できるかどうか事前に調べておきましょう。

・郵送請求の際は郵送先と日数に注意!
郵送で取得請求をする場合、郵送先は「東京法務局後見登録課」ただ一つだけです。どこに住んでいようとどこが本籍地だろうと、郵送請求の窓口は東京法務局後見登録課です。
宛先住所はこちらです。
〒102-8226
東京都千代田区九段南1-1-15
九段第2合同庁舎4階
東京法務局後見登録課

また、こちらも繰り返しにはなりますが手元に届くまで1週間から10日ほどかかることもあります。郵送請求の際は余裕をもって行うようにしましょう。

以上の書類を提出し、不備がなければ30日程度で資格登録は完了します。資格登録が完了したら、完了通知のハガキが届きます。後ほど宅地建物取引士証の交付申請や受け取りの際に使用するので大切に保管しておきましょう!

資格登録は、一度してしまえば有効期限はありません。欠格事由(破産や後見、犯罪など)に該当しない限り登録が消えることはなく、更新の必要もありません。

宅地建物取引士証交付申請

資格登録が済んだら、いよいよ最終段階である宅地建物取引士証の交付申請です。

交付申請に移る前に!変更事項はありませんか?
宅地建物取引士は、次の4つの事項につき変更が生じた場合に変更の届出をしないといけないことになっています。資格登録をしてから変更があったのに、その届出がなされていないと宅地建物取引士証の交付を受けつけてもらえない場合もあるので気を付けましょう。すでに宅地建物取引士証をお持ちで、有効期限満了により更新をする場合も同様です。

変更があった場合に届出が必要な事項

  • 氏名(婚姻による改姓を含む)
  • 住所
  • 本籍
  • 勤務先(商号の変更を含む)「IT業者から広告代理店に転職した」といった変更については届出をする必要はありません。

変更がある場合は、資格登録を申請した都道府県庁にて変更の届出をしましょう。必要書類は次の通りです。※東京都の場合

申請書は各都道府県庁のホームページからダウンロードできます。

東京都の場合はこちら
http://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.jp/sinsei/820-02-2-1sinseiyousiki.htm

変更事項に関わらず必要

宅地建物取引士資格登録簿変更登録申請書 ※変更があった箇所だけ記載します。

変更事項が「氏名」の場合に追加で必要

  • 戸籍謄本 ※発行から3ヶ月以内のもので、氏名の変更がわかるもの
  • 宅地建物取引士証書換え交付申請書
  • 宅地建物取引士証本体 ※新しく作り直すためです。
  • 顔写真(3cm×2.4cm 免許証サイズ)

◆変更事項が「住所」の場合に追加で必要

  • 住民票 ※発行から3ヶ月以内のもので、マイナンバーの記載がないもの
  • 宅地建物取引士証書換え交付申請書
  • 宅地建物取引士証本体 ※運転免許証のように、裏面に新住所を加筆するためです。

◆変更事項が「本籍」の場合に追加で必要

  • 戸籍謄本

◆変更事項が「勤務先」の場合に追加で必要

  • 入社証明書 ※入社の場合のみ
  • 退職証明書 ※退職の場合のみ

※商号変更の場合の追加提出書類はありません。

変更について確認・手続きが終わったら、交付申請に移りましょう。宅地建物取引士証の交付申請は、宅地建物取引士の資格試験に合格してから1年以内に行うか否かによって流れが変わってきます。

試験合格から1年以内の場合

別途手続きは必要ありません。そのまま交付申請に移ることができます。
またこの場合は、資格登録の申請と同時に宅地建物取引士証の交付申請を行うことが可能で、そうする方がほとんどです。

※注意!

申請自体は同時にできますが、宅地建物取引士証の交付手続きに移るのは資格登録が済んでからです。

つまり、資格登録が完了するまでに試験合格から1年を経過してしまうという場合は同時申請ができません。資格登録が完了するまでには30日前後かかるので、同時申請をしたい場合は遅くとも試験合格から11ヶ月以内に行うようにしましょう。

試験合格から1年以上の場合

法定講習という講習を受講しなければなりません。資格登録の時に登場する登録実務講習とは別の講習です。

法定講習とは?

宅地建物取引士として仕事をするからには、試験に合格してから全く勉強をしないというわけにもいきません。試験合格後も知識をつけるために、定期的に講習を受けることになっています。

宅建の保証協会(ハト・ウサギ)や、都道府県指定の法人が実施しています。

費用

東京都の場合は、16,500円(宅地建物取引士証発行手数料4,500円を含む)です。
※都道府県により異なります。

流れ

座学を1日受講します。修了テスト等はなく、時間厳守でちゃんと受ければ大丈夫です。
こちらも都道府県によりますが、講習終了時にその場で宅地建物取引士証の交付を受けることができます。運転免許の更新と似ていると考えると良いと思います。

申し込み

実施団体により異なりますが、窓口に必要書類を持参して事前に予約をするという方式がほとんどです。東京都の場合、申込書類は次の通りです。

  • 認印
  • 顔写真(3cm×2.4cm 免許証サイズ) 3枚
  • 受講費用16,500円 (宅地建物取引士証発行手数料4,500円を含む)
  • 資格登録完了通知ハガキ(更新の場合は宅地建物取引士証)

ここからは、いよいよ実際の交付申請手続きについて見ていきましょう。

申請先

試験合格から1年以内の場合は宅地建物取引士資格試験に合格した都道府県庁にて申請します。
試験合格から1年以上経過している場合は、法定講習の申し込みが交付申請とセットになっています。

費用※発行手数料

4,500円

都道府県によって、収入印紙で払う場合あれば現金で支払う場合もあります。ほとんどの場合収入印紙はその場で購入できるので、現金を持参するのが一番安全でしょう。
法定講習を受講する場合は受講費用と同時に支払います。

申請から交付・受領までにかかる期間

即日発行してもらえます。窓口が混みあっている場合は時間がかかる場合があります。
法定講習を受講する場合は講習の終了時に交付されます。

必要書類

※都道府県により異なります。こちらは東京都の場合です。

試験合格後1年以内の場合(法定講習を受講する必要がない場合)

必要書類  備考 
 

宅地建物取引士証交付申請書 

 

書式が決まっているので、必要事項を記入して作成します。こちらのサイトからダウンロードすることができます。 

http://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.jp/sinsei/820-02-5-2sinseiyousiki.htm#2 

②顔写真2枚  3cm×2.4cmの免許証サイズです。 

1枚は①宅地建物取引士証交付申請書に貼付し、もう1枚はそのまま提出したものが宅地建物取引士証の写真に使用されます。 

 

③印鑑 

 

認印で大丈夫です。 
 

④登録通知ハガキ 

 

資格登録が完了した旨の通知ハガキです。 
 

⑤発行手数料 

 

4,500円 

試験合格後1年以上経過している場合

法定講習の申し込み書類と同じです。法定講習の申し込みがそのまま交付申請と同じように扱われるものと考えて大丈夫です。

有効期限に注意!

宅地建物取引士証には、試験の合格や資格登録とは異なり有効期限があります。
有効期限は発行から5年間で、期限が迫ってきた場合は更新の手続きをとらなければなりません。

更新の手続きの流れは、「試験合格から1年以上経過している場合」の交付申請手続きと同じです。つまり、法定講習を受講しなければなりません。
しかし、あまりに早く更新手続きをとることはできません。更新ができるのは有効期限前6ヶ月以内です。この中で行われる法定講習を受講し、宅地建物取引士証を更新してもらいましょう。宅地建物取引士証の期限が切れるということは持っていないのと同じです。宅地建物取引士として実務に携わっている場合は無資格で実務を行ってしまうことにもなりかねないので、更新手続きは余裕をもって行うようにしましょう。

専任の宅地建物取引士を務めてくれる方の宅地建物取引士証の有効期限が切れているという場合は、速やかに更新の手続きをとってもらうようにしましょう。

交付申請が終わり無事に宅地建物取引士証を受け取ることができれば、いよいよ宅地建物取引士として仕事をすることができます。

実務経験のない人が試験に合格してから、宅地建物取引士証の交付を受けるまでには少なくとも3ヶ月半以上はかかります。試験の合格発表が12月上旬なので、合格発表後すぐに手続きに移ったとしても、宅地建物取引士証の交付を受けられるのは翌年の3月末頃ということになります。

パターンは色々とありますが、現に有効な宅地建物取引士証を持っていない人が宅地建物取引士証の交付を受けて宅地建物取引士として仕事ができるようになるために何らかの手続きをとらなければならないことは確かです。専任の宅地建物取引士を務めてくれる知り合いを探す方もご自身で務める予定の方も、このような手続きが発生する可能性を考慮しておかれると良いでしょう。

まとめ

  • 専任の宅地建物取引士を務めるには、試験に合格しただけでは不十分。
  • 専任の宅地建物取引士を務めてくれそうな知り合いには、「宅地建物取引士証を見せてください」とお願いすると確実。
  • 有効な宅地建物取引士証を所持していたとしても、別の会社に勤めている場合や遠方に住んでいる場合は専任の宅地建物取引士を務めることができない。
  • 試験に合格したら、「資格登録」をして「宅地建物取引士証の交付」を受けてはじめて宅地建物取引士としての仕事をすることができる。
  • 試験の合格に有効期限はない。
  • 資格登録は、2年以上の宅建業実務経験を有する者でなければすることができない。
  • 実務経験がない場合は、「登録実務講習」という講習を受講することで2年以上の実務経験を有する者と同じ扱いを受けることができる。
  • 資格登録は、申請から完了まで30日前後かかる。
  • 資格登録に有効期限はなく、欠格事由に該当しない限りは登録がなくなることはない。
  • 資格登録の完了後、宅地建物取引士証の交付申請を行うことができる。
  • 資格登録完了後から一定の事項に変更が生じている場合は、宅地建物取引士証交付申請または更新のときまでに変更を届け出なければならない。
  • 試験合格から1年以上経過後に交付申請をする場合は、「法定講習」という講習を受講する必要がある。
  • 実務経験がない場合、試験合格から宅地建物取引士証の受領まで3ヶ月半程度の期間を要する。
  • 宅地建物取引士証には5年間の有効期限があり、更新をしたい場合は有効期限満了日前6ヶ月以内に法定講習を受講しなければならない。

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